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Marshall LEAD12を生まれ変わらせる | LEAD12再生プロジェクト その1
1980年代初頭に登場したMarshallのLEAD12というトランジスタアンプ。巷では「JCM800」の音がする小型アンプとして有名ですが、この度安くゲットしました。このアンプはかなり古く、少々手を入れないと使えないので、完成までの行程を記録していきたいと思います。
安く手に入れました
つい先日、中古品を扱うお店、ようするに「リサイクルショップ」です。ここをふらっと覗いた時に、5,800円の値札がついているLEAD12が置いてあるのを発見しました。この値段だけでも「おお!」と来たんですが、ここはグッとコラえて数日考えて、週末に再訪問。そうしたら、値札が4,800円に下がってましたよ。そこで、さっそく音出しをさせてもらいました。
まあ、案の定ガリが凄くて、5つのつまみすべてがガリガリいってました。なんとか音を探りながらクリーンやドライブを試してみたら、これが中々のマーシャル音なんです。まんまJCM800な気がしました。(ほう、いいね、、うん?)シリアルを確認してみたら、「Sシリアル」だったんですよ。1984年ものです。実に34年前のアンプです。
再度店員さんを呼び、ガリを指摘して値切りました。そうしたら店員さん「担当に聞いてきます」って言ってすぐ戻ってきました。ピースサインでこっちにやってきて、「2,000円で」。
やった!Sシリアルを2000円でゲットしました。
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考想
汚れは思ったよりもひどく、ヤニの臭いもしているので、トコトンやるしかないです。基本的に綺麗にして交換できる部品を変えて見違えるようにしてやります。
だいたいの考想は以下の通りです。
- ガリがかなり凄いので、ポットは交換します。分解時に確認したポットの値は、GAIN 22k(B)、VOL 1M(A)、TRE 22k(B)、MID 4.7k(B)、BASS 22k(B)
- ひ弱なスピーカーケーブルと電源ケーブルも交換。
- 念のため電解コンデンサーも交換。
- スピーカーグリルクロス(サランネット)は掃除してみて交換するかを判断。
- 各ネジ類は錆取り、つまみ類は洗う。
- その他洗えるところはとことん洗う。
こんな感じで再生プロジェクトを始めます。
分解開始!
上の写真ではきれいに見えますが、実はけっこうボロボロで汚い状態だったので、分解して洗います。www
アンプを洗うってのが凄いのですが、そのくらい汚れているので買う前から決めてました。
手始めに機械類を外す
まずは裏の板をはずし、キャリングハンドル横のネジを緩めて裏から機械類を取り外します。
そのままでは短いスピーカーケーブルが突っ張って、完全に引き出せないので、ケーブルを切線するかスピーカーも同時に外す必要があります。再度ガリチェックなどしたく、まだ配線を切りたくなかったので、スピーカーも同時に外します。
スピーカー、基盤
スピーカーも汚れています。写真でも簡単にほこりの束がわかるほど凄いです。スピーカーケーブルは短いと不便なのでこの際、もう少し長くして新しく交換します。
また、内部の部品はほとんど傷んでおらず、きれいな感じです。
基盤内部(ポット)
基盤上で一番変えなくてはいけないのが、ポットです。ゲインからボリウム、トーンに至るまでかなり手強いガリが出ていて、接点復活剤では無理と判断しました。
これらポットを全て交換します。
基盤内部(コンデンサー)
コンデンサーも液漏れや膨らみもなく見た目では状態はいいんですが、かなり古いので交換してやります。使っていなくても経年変化などで傷んでいる可能性があり、耐用年数が大幅に過ぎていると思いますので、ここは素直に変えてやった方が長持ちします。電解コンデンサーは電気を溜めるところなので、ここが故障すると他の部品に影響を与える可能性が高いと考えられるんです。(製造から年月が経つと容量抜けといって内部の電解液が漏れる症状が発生しやすく、漏れた液が周辺の部品の不具合を発生させる)
フロントのパネルのシリアルと内部シール
フロントパネルのINPUTS下にSシリアルがあります。パネルはシールが貼られていたり、変色していたりしていますので、トコトン綺麗に仕上げます。また、基盤の入ったケースの内側に貼られているシールには1984年製のものと分かるサインが確認できました。
ネット、ロゴ
ネットやロゴも汚い。ここからホコリとヤニの臭いが出ているようです。
マーシャルのロゴはある意味心臓部です。ステイタスと言ってもいいでしょう。仮にアンプが再生できなくても、2,000円でMarshallロゴを買ったと思って、きれいになったロゴを眺めても損はないです。
なかなかやりがいがありそうですな。
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洗浄作戦開始!
ということで各箇所をバラしてチェックしたら、洗えるところを洗います。スピーカは洗えないので、ほこりを吸い取り、拭き取りで、掃除機や綿棒などが活躍します。本体のボディとフロントのネット部分が主な洗浄箇所です。さらにノブやネジ類もきれいにします。
ノブ
5つのノブ(ツマミ)ですが、セスキとクエン酸で泡洗浄した後、洗剤で洗います。
セスキやクエン酸の効果はもう一つのブログで実証済!
ペットボトルの下部分を切って、そこにノブを入れ、セスキとクエン酸と水を注ぎます。するとすぐに泡が出てきて、しばらくブクブク言ってます。泡がおさまったらよく洗って仕上げに洗剤でもう一度洗います。けっこう汚い色に水が染まっていました。
ネジ類
各箇所のネジはなくならないようにひとまとめに。こちらはプリンカップに入れてオイルスプレーをまんべんなくかけて、つけ置き状態にします。数日ほうって置き、磨きます。
洗います、トコトン洗います。
マーシャルのロゴはマイナスドライバーで慎重に少しずつ起しながらはずして、ブラシを使い洗剤で洗います。見違えるほど白くなりました。
フロントのネット部分もブラシを使い洗剤で洗います。
だけどもこれがいくら洗っても、黒い汁が出て来てらちが明かない。今度は風呂場でシャワーを使い、洗濯用洗剤で洗うも、なかなか満足がいかない。そうこうしていると端からネットがほつれてきたりしてあまり良くない展開に。たぶん黒い塗装の色が出ているんだと思いますが、、、
とりあえず乾かしてみて様子を見ることにします。
本体
本体のボディ部分も極力分解しようと思っていましたが、キャリングハンドルが外れず、コーナーガードはリベットなので着けたまま洗います。
ブラシと洗剤でゴシゴシ、洗い流したらきれいに水分を拭き取ります。
ここまでひと通り洗浄作戦を終え、交換部品が届くまで乾燥という名の放置プレイです。
木部を濡らすのはあまりお勧めできないんですが、十分に拭き取り、乾燥させればいいんではないかとの判断の元実行しています。この方法がベストだとは思っていませんので真似はしない方がいいと思います。次は各箇所の乾燥後と細かい部品磨き、ポットなどを取り外していきたいと思います。
次回へつづく。
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